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          障害関係図書の専門書店『スペース96』      
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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇第81号◇2005年09月20日◇◇

今回は、最近、スペース96でも売れ行き好評の自閉症サポート研究会の本を
ご紹介いたします。

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■ 自閉症サポート研究会の刊行物のご案内 
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『自閉症の世界へようこそ』
自閉症サポート研究会 編 700円(税33円)
https://www.space96.com/php/user/item_detail.php?store_id=space96&item_cd=s28415
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(推薦文by川崎医療福祉大学 佐々木正美 )
 自閉症に関する書物は、もう大小あわせて沢山出版されています。
しかしこのマニュアルの小冊子は、自閉症の子どもをもつお母さん達によって
書かれたものです。一読して驚きました。こんなに正確で豊富な知識をもった
母親達が存在する時代になったのだということを実感して、改めて感動しました。
 そしてまた同時に、これではなまじいい加減な気持ちで仕事をしている
「職業者」も大変だなということを思いました。教育にしろ福祉活動にしろ、
俸給をもらって仕事をしている側の人より、依頼者の方が知識も経験も正確で
豊富であったら、これは仕事にならなくなってしまいます。思わずそう考えて
しまうほど、本書は価値のあるものだと思います。
 そんなことは杞憂であって欲しいと思いますし、このマニュアルを著作・編集
した人達こそそう願っていることはよく分ります。だから編集の最後の頁には、
支援者は先生も親もみんなで正しい共通の理解をし合って、この子たちを教育し、
この人達を支援し、そして共存/共生してゆきたいと願っているという主旨のことが
強調されているのだと思います。同感です。多くの人々の手にゆき届くことを願って
います。

『自閉症サポートマニュアル集』
自閉症サポート研究会 編 1200円(税57円)
https://www.space96.com/php/user/item_detail.php?store_id=space96&item_cd=s28216
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(推薦文by中山清司(社会福祉法人横浜やまびこの里)
 私が自閉症の方々とお付き合いをはじめて、かれこれ20年になります。
当時、学生だった私は、中学生の自閉症の方を休日に外に連れていくという
活動をしていました。私が家に迎えにいくと、リュックをもった彼が待っています。
上手に表現することが苦手な彼ですが、電車に乗ったり、公園を歩いたり、
ゲームセンターに入ったりと、街を気ままに歩く彼の姿はとても楽しそうでした。
 自閉症の彼と私がいっしょに街に出て、初めて気づいたことがあります。
周囲の私たちをみる視線です。例えば、電車に乗って、座席のちょっとした
すき間に彼が無理矢理に座ろうとします。そして、ぶつぶつと独り言を言ったり
ニヤニヤ笑ったり、奇妙な動きをしています。そういうとき乗客たちの無言の視線が、
私と彼に注がれます。それは「マナーが悪いなあ」というのとはちょっと違います。
「なんかおかしな人がいる」という違和感や、「そばにいるあなたがちゃんと
その子の面倒を見ているの」という叱責、あるいは「大変な子ね」という同情
のようなものが入り交じった目くばせなのです。「この子は○○くんと言って、
私は△△で、いっしょに××公園に行くところです」と周囲に向かって説明したく
なるようなもどかしさを感じました。大げさに言えば「街に出ることが何か
いけないことですか?」と反発したくなるような、そんな無言の視線は、
私にはかなり重たいものでした。
 自閉症の方のいる家族なら、おそらく常に感じているだろうそういう周囲の
視線を、私はそのとき初めて実感したのです。そして、それまで私もそういう
視線を平気で向けていたことにも気づきました。「自閉症の子をもつ家族の
大変さ」というのは、そういう日常のなかにも潜んでいると私は思い知りました。
それは、等身大の自閉症の方々を知らない、付き合ったことがない、自閉症の
ことが正しく理解されていない、ということに起因するのでしょう。ですが、
頭ではわかったつもりでも、実際に付き合ってみないと分からないことが、
実はたくさんあります。
 『自閉症サポートマニュアル集』は、自閉症の子どもたちと周囲とのそんな
溝を埋める貴重なツールになります。この本はご家族が中心になって編まれま
した。ご家族の「わかってほしい」という切実な願いが込められています。
20年前からみると、自閉症の方々が街に出る、街に暮らすということが
もっと当たり前に、世の中は確実に向かっています。しかしそのスピードは
まだまだ遅い。本書と、それを読んだ多くの人々の実践が、そのスピード
アップに寄与することでしょう。
 周囲の視線をものともせず、街を歩く彼がいました。振り返ると、自閉症の方の
堂々とした生きざまを、私はいつもまぶしく見つめていたような気がします。
自閉症の方々との等身大の付き合いを、みなさんも体験してください。 

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